関大履修生日記（平成３０年秋学期） 平成３０年春学期を見る
平成３１年３月２７日（水）
ホーソーン研究会今年度打ち上げ会 入子先生
先生から刷り上がったばかりの『ホーソーン研究』第６号がみんなに配られた。
モイチの論文は前号に続く２本目の登載だが、今回は入子先生から巻頭言で
過分のお言葉を頂いたので感激も一入だ。
平成３１年３月２７日（水）
ホーソーン研究会妹尾先生ご結婚お祝い会（グランフロント南館７階「ラ ボデガ」）
昼食会が始まったところにちょうど妹尾先生のご主人が写真を届けに来られたので
入子先生の粋なお計らいでご主人(阪上さん）もサブライズでパーティに参加され一層賑わった。
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| 前菜。 | |
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| メインはステーキと・・ | ・・パエリャ。 |
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| デザートとコーヒー。 | みんなで。 |
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| イタリアのハネムーン写真を・・ | ・・たくさん拝見！ |
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| 幸せなお二人。 | |
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| 私も早くあやかりたい！ |
平成３１年１月１８日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生 今期最終
"Exercide de cécité et de surdité"の残りと"Le déserteur (脱走兵）
を読んだ。
平成３１年１月１６日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生 今期最終
Leila Slimani の Sexe et Mensonges - La vie sexuelle au Maroc
のテキストを区切りのよいところまで読んでちょうど時間切れとなった。。
平成３１年１月１１日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
久しぶりにＳさん、Ｙさんとモイチのフルメンバーとなった。
今日読んだところは、"Bec-de-Lièvre"（「三つ口」〉と名づけられた
隣の娘が二人が見ているとも知らずに二人の飼っている犬と草むらで
交わる、いわゆる「獣姦」のシーンである。先生どうするか、と思ったら
院生の女性二人に配慮して、その部分を自分でサラッと訳してみせ、
その次からわれわれに訳を振ってきた。
さすが先生、セクハラにならないよう上手く仕切ってみせた。
その「獣姦」の表現は実に淡々とした描写だが、まさにそのものずばり
息もつかせない。ませていたとはいえ、とても９歳や１０歳の子どもの筆
とは思えない。
Nous pêchons à la ligne dans la rivière. Bec-de-Lièvre arrive en
courant. Elle ne nous voit pas. Elle se couche dans l'herbe, remonte
sa jupe. Elle n'a pas de culotte. Nous voyons ses fesses nue et les
poils entre ses jambes. Nous n'avons pas encore de poils entre les
jambes. Bec-de-Lièvre en a, mais très peu.
Bec-de-Lièvre siffle. Un chien arrive. C'est notre chien. Elle le
prend dans ses bras, elle se roule avec lui dans l'herbe. Le chien
aboie, se dégage se secoue et part en courant. Bec-de-Lièvre
l'appelle d'une voix douce en se caressant le sexe avec les doigts.
Le chien revient, renifle plusieurs fois le sexe de Bec-de-Lièvre
et se met à le lécher.
Bec-de-Lièvre écarte les jambes, presse la tête du chien sur son
ventre avec ses deux mains. Elle respire très fort et se tortille.
Le sexe du chien devient visible, il est de plus en plus long, il est
mince et rouge. Le chien relève la tête, il essaie de grimper sur
Bec-de-Lievre.
Bec-de-Lievre se retourne, elle est sur les genoux, elle tend son
derrière au chien. Le chien pose ses pattes de devant sur le dos de
Bec-de-Lièvre, ses membres postérieurs tremblent. Il cherche,
approche de plus en plus, se met entre les jambes de Bec-du-
Lièvre, se colle contre ses fesses. Il bouge très vite d'avant en
arrière. Bec-de-Lièvre crie et, au bout d'un moment, elle tombe
sur le ventre.
Le chien s'éloigne lentement.
平成３１年１月９日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
今日は前回（１２月１２日）の続きで、Leila Slimani の Sexe et
Mensonges - La vie sexuelle au Maroc のＢＤとテキストを読んだ。
これも前回読んだのと同じく、スリマニ氏がパリで売春婦とインタビュー
しているところである。
その女性の母親は教育を受けたいという希望を持っていたが、親に
早々と結婚させられて専業主婦となったため、せめて娘にはちゃんと
した教育を受けさせたいと学校に行かせてくれた。父親も物分かりの
いい方だったが、モロッコの社会では娘は結婚するまで処女でなければ
ならない、結婚前のいかなる性交渉は禁じられており、その点では父親も
まったく妥協しなかった。
他方、それを取り締まる警察当局は腐敗しており、結婚前の男女が逢引
している現場を押さえると賄賂を請求した。
平成３０年１２月２１日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
今日は久しぶりにＹさんが来たが、Ｓさんが休み。
テキストの続きを切りの良い Exercice de mendicité （物乞いの練習）
の終わりまで読んだ。
平成３０年１２月１９日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生 休講
先生の体調不良のため休講
平成３０年１２月１５日（土）
ホーソーン研究会 入子先生
今日は佐々木先生が近大での学会のため欠席となったが、他は
入子先生はじめ、栗山さん、辻さん、植村さんと前回に続いて全員
出席した（ただし、前回は私は弟の緊急入院のため早退した）。
今日の検討案件は、植村さんが前回提出して検討に付された論文
「ファンショーとは誰か？オースターの書き直し（未）」のアウトライン追加
部分。要するに、ホーソーンの『ファンショー』の主人公、ファンショーと
オースターの『鍵の掛かった部屋』に登場するファンショーの比較論で
ある。
栗山さんの原稿については次回出席者全員による査閲をすることに
なり、コピーを作って配布された。
平成３０年１２月１４日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
Ｓさんと２人でテキストを読んだ。 Bec-de-Lièvre （三つ口）という
汚らしくて怪しげな少女が登場する。彼女は主人公たちの祖母の隣人の
娘だが、家が貧しいため、街で物乞い（mendier)をやっているほか、
マルシェの周りで腐った野菜や果物を拾い集めたり、盗みの常習犯でも
あるらしく、祖母の菜園にも果物や卵を盗みに入ってくるので彼らが
何度も追い払ったりしていた。
平成３０年１２月１２日（金）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
先週で Louise Michel 論を終えたので、残る４回の講義で何を
取り上げるか、先生から希望を聞かれていた。先生からはフェミニズム
について少し勉強するのもいいだろうとの感触だったが、今日先生が
用意してこられたのは、prostitution に関連したものだった。すなわち、
先月２２日、関大で講演された Leila Slimani のドキュメンタリー "Sexe
et mensonges - La vie sexuelle au Maroc"の一部を読んでみないか、
というものだった。フェミニズムを中途半端に勉強するよりもこちらの方が
面白そうなのでぼくもメグさんも同意した。おまけに先生は、それもＢＤ
（漫画）したものもコピーして配ってくれた。
ということで、今日の授業はＢＤを読むことから始まった。
時間が５分ほど残ったので本文の一部を読んだ。残りは宿題。
平成３０年１２月７日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
Ｓさんが少し遅れてきたが久しぶりに３人で読んだ。
学校に通えない二人が自分たちだけの学校を作って勉強を始める。
そのために必要な紙、鉛筆、ノートを町の本屋兼文具屋に出掛けて
調達するところである。彼らは本屋のあるじに支払うべきお金がないので
その分働かせてくれ、と申し出るが相手にされない。第一、二人の９歳とは
思えない大人びた言葉遣いが気に食わないらしい。最後はにらめっこに
なるが、本屋のあるじが匙を投げて「持ってけ、泥棒！」とばかりノートや
鉛筆を二人に投げつける。このやり取りがケッサクである。
-je n'ai pas besoin de vous ! Et d'abord, vous ne pouvez pas
parler normalement ?
-Nous parlons normalement.
-Dire à votre âge : "disposés à effectuer", c'est normal, ça
?
-Nous parlons correctement.
-Trop correctement, oui. Je n'aime pas du tout votre façon
de parler ! Votre façon de me regarder non plus ! Sortez d'ici !
平成３０年１２月５日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
今日はメグさんが出席したので、前々回渡された Louise Michel の
Memoires 抜粋を二人で交代で読んだ。彼女はやたらと難しい表現を
使うので理解しにくい箇所が少なくないが、分かりやすいところを引用
すると、
Pourquoi tant de femmes ne travaillent-elles pas ? Il y a deux
raisons : les unes ne trouvent pas de travail ; les autres aiment
mieux crever de faim, dans un trou si elles peuvent, au coin d'une
borne ou d'une route si elles n'ont plus d'abri, que de faire un
travail qui leur rapporte tout juste le fil qu'elles mettent, mais
rapporte beaucoup à l'entrepreneur.
...
Dans le rue, elle est une marchandise.
Dans les couvents où elle se cache comme dans une tombe,
l'ignorance l'étreint, les réglements la prennent dans leur
engrenage, broyant son coeur et son cerveau.
平成３０年１１月３０日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
院祭のため大学院は授業なし。
平成３０年１１月２８日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
メグさんが体調不良でお休みとなったので先生とふたりだけで
たっぷり１時間半の授業となり、入院した弟を見舞うため、連日
京都に出掛けていることもあってとても疲れた。
ルイ―ズ・ミッシェルが主導したパリ・コミューンが粉砕され、ルイーズが
逮捕されて法廷で裁かれたときの弁論を読んだ。「罪はすべて自分にある、
だから私を殺せ」と明快に答えるルイーズの勇ましい弁舌は感動的である。
平成３０年１１月２４日（土）
ホーソーン研究会 入子先生
京都の弟救急入院のため冒頭で退出。
平成３０年１１月２２日（木）
レイラ・スリマニ氏講演会 14：40‐16：10 第一学舎 A602教室
『ヌヌ 完璧なベビーシッター』（2016年ゴンクール賞受賞）の作者
レイラ・スリマニを迎えて
モデレータ― アドリアナ先生
逐次通訳 友谷先生
平成３０年１１月２１日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
先生体調不良のため休講。
平成３０年１１月１６日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
休講２回と旅行による欠席が続いたのでほとんど１か月振り。
先週はＹさんも休みでＳさん一人だったそうだが、今日はフルメンバー。
テキストの p.26 "L'école"冒頭から読み始めて p.29 の"L'achat du
papier, du cahier et des crayons"4行目まで進んだ。
平成３０年１１月１４日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
先週、旅行で休んだが、メグさんの話ではテキストはやらず、ずっと
ビデオを見せてもらったそうである。
今日は、Louise Michel の続きを先生作成のテキストの順に従って９頁から
１７頁まで読んで、時々先生から飛んでくる質問に答える形で進んだ。
Louise Michel は1856年バリのモンマルトルに移ったが、そこで極貧の
人たちの悲惨な生活を見て、これまでの charitable な態度から急進派へ
と一転した。さらにナポレオン三世の第２帝政(1852-70)が普仏戦争の
敗北で倒壊するとパリコミューンに加わって政府軍に対し、壮絶な戦いを
挑むものの壊滅する。
関大大学院棟（尚文館）付近の紅葉も大分進んだ。
平成３０年１１月９日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
メキシコ旅行のため欠席
平成３０年１１月７日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
メキシコ旅行のため欠席
平成３０年１１月２日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生 休講
平成３０年１０月３１日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
今日は１９世紀フランスの偉大なフェミニストで、"La vierge rouge"
（赤い乙女）と呼ばれた Louise Michel (1830-1905) （ルイズ・ミシェル）
について、その経歴と過激な進歩的思想を学び始めた。
ルイズ・ミシェルは、１９世紀末のフランス女性の地位向上と売春廃止、
より公正・公平な世界を実現するために闘った。彼女がまず改革を目指した
のは、学校教育である。フランスの学校はすべてカトリック教会によって
支配されており、共和政治に直結していた。彼女は、政教分離教育
（Laique)、無償教育、義務教育、を柱とする l'école libre を築きあげた。
次回１１月７日はメキシコ旅行のため欠席する。
平成３０年１０月２７日（土）
ホーソーン研究会 入子先生
今日はかねて入子先生からのご指示に従って前回で読み終えた
Fanshawe （『ファンショー』）について出席者４人がそれぞれ論文の
試案を発表した。モイチは、各章冒頭の「エピグラフ」の出典（作品名、
作者、出版年、など）を調べ、『ファンショー』の内容と照らし合わせて
ホーソーンがエピグラフに込めた思いを探ることにしたと発表した。
先生からは「それは１冊の本が出来るほど、大変な作業になるので
小分けして発表した方がよい」とアドヴァイスを頂いた。
夕方４時から第7回関大英米文学英語学会に顔を出して京大水野
真理先生の特別講演「詩と木陰 － ナラ、ブナ、プラタナス」を
入子先生と拝聴した。水野先生は英国のルネサンス大作家である
スペンサーの権威で、同時に文学と自然との関わりあいについて
長年研究をしておられるそうだ。学部生が大勢出席すると想定して
いたとのことで資料も図を豊富に使って具体的でとても分かりやすく
面白かった。最後には、木の陰の麗しさを歌ったオペラのアリアとして
ヘンデルのオペラ『クセルクセス』から「オンブラ・マイ・フ」をカウンター
テナーの歌唱で聞かせてくれた。
下記は水野先生のレジュメ
平成３０年１０月２６日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生 休講
平成３０年１０月２４日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
まず先週出された「フランスにおける売春の法制化」についてレジュメ
をフランス語で１０行くらいに纏めよ、という宿題だが、モイチは苦労して
ワードで作り上げたものの、とても１０行には収まらず、本文だけで４２行
にもなった。 ところが、メグさんは先生の指示通り１１行に収めてきた。
Il y avait des risques de la contagion des maladies vénériennes
pour la prostitution.
Donc, il fallait un réglement pour les prostituées et les autres.
La police des moeurs contrôlait rigoureusement.
On isolait les prostituées au bordel ou à l'hôpital en cas de malades.
Alors qu'on pensait que la prostitution était un mal nécessaire,
on les méprisait.
Vers deux guerres, les campagnes ont débutés en Europe ou
aux Etats-unis.
En finalement, de plus en plus, on changeait les idées contre
les femmes.
困ったな、先生に「１０行に纏め直せ」と指示されるかなと思ったが、
「かなり長くなりすぎましたが、とにかく纏めました」と弁解しながら
自分の書いたレジュメをそのまま提出した。
先生はレジュメの冒頭部分、数行をさっと読んだあと、メグさんのレジュメ
のコメントを始めた。
１．３行目の et les autres とは何のことか分からない。不要。
２．法制化についてのキーフレーズをいくつか並べただけでそれぞれの
論理的なつながりが抜けている。例えば、Ｍ山本のレジュメを読むと
キーフレーズが論理的に繋がって書き進められている。
で、結局、メグさんはそれを参考にしてレジュメを書き直すことになった。
今日の講義は、先週読んでくるように言われた元売春婦、スパイで
フランス売春禁止法法制化の旗頭だったMarthe Richard(1889-1962)
について勉強した。
平成３０年１０月１９日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
今日は３人のフルメンバー、１頁と１/３ほど進んだ。「おばあちゃん」
のやることなすことの不潔さから、双子の男の子たちも否応なくそれに
染まっていく。風呂もシャワーもせず、夏は川での水浴びで済ます、
爪は伸び放題で割れてくる、母親が持ってきたシーツや毛布は売り払って
もうないし、新しい下着も代わりを買ってくれないから汚れ、破れ放題。
トイレには紙がないので大きな葉っぱで拭く始末。
「おばあちゃん」はしょっちゅう理由も分からないまま双子に殴る、蹴る
の暴行を加える。それに周りの大人たちも同様だ。双子はたまらず泣く。
しかし、双子は逞しい。お互いに殴りっこなどで体を鍛え、痛みに耐える
よう日夜訓練する。ふたりの傷だらけ、あざだらけの顔を見て理由を
聞きただした「おばあちゃん」は「そんなに面白いなら」とあきれ顔。
双子はそれだけではない。「おばあちゃん」に頬を殴られると「もう一つの
ほっぺも叩いてくれ、聖書に書いてあるように！」と他方の頬を突き出す。
「ふたりとも、とっとと消え失せろ！」とおばあちゃん。
今日もひとつ、キーワードを訳し損ねてしまった。双子がお互いに体を
痛め合ってしばらく経つともう痛みも感じなくなったという行である。
Au bout d'un certain temps, nous ne sentons effectivement
plus rien.
この effectivement を英語の意味から「効果的に」と訳したが、「ここは
（そういう鍛錬の結果）本当に/実際に、もはや何も感じなくなった、と
文脈の上で重要な意味を持つことばです」と指摘された。お恥ずかしい！
平成３０年１０月１７日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
相棒のメグさんが先週お休みしたので最初復習から入るだろうと
思っていたらまさにピタリで、モイチに「簡単に説明してあげて」と
お鉢が回ってきた。月、火とゴルフの連チャンで疲れていたため、
分かっていながら準備不足、汗をかいてしまった。
そのあと続きに入って、売春廃止の動きはフランスよりもイギリスで
本格的に起こり、他の欧州諸国に広がってきた。フランスは抵抗が強く
一番遅れた。イギリスでは Josephine Buttler (1828-1906) が先頭に
立って運動を推進したが、彼女は当時勃興してきた奴隷廃止運動
(Abolitionnsme) の中に売春婦をも一種の奴隷であると主張した。
これがイギリスで支持された理由は、
１．クリミア戦争に参加したイギリス兵がたくさん性病に感染したこと。
２．イギリスの医師たちは医療先進国フランスで医学を習得して帰国
しており、フランスにおける売春婦を介した性病、特に梅毒の感染
によるリスクが社会問題化していることを知っていた。
ということが挙げられる。
バトラーの運動は着実に効果を挙げ、法制化に成功する。
ここで先生、宿題を出した。来週までに今回勉強した売春の法制化
について１０行くらいでレジュメを書いてきなさい、というもの。
最初、残った１０分ほどで書きなさいと指示されたが、そう簡単には
できないので宿題にしてもらった。なお、来週はフランスにおける同様の
法制化に与って貢献のあった Marthe Richard (1889-1982) について
勉強する。彼女は自身、売春婦であったが、後に政治家となり1946年の
売春宿（la maison close)廃止法発布に漕ぎつけた。
先生は彼女についてまとめた資料Ａ４ ３ページ半を読んでくるように
指示された。
平成３０年１０月１２日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
時間になっても院生が二人とも来ないので、午前中にあったアンス
ティテュの授業で聴いた Art Truc Troc についてのインタビュー録音
を先生にも聴いてもらったら、Ｂ２レベルでこんな難しいことをやって
いるのか、Ｃ１，Ｃ２レベルではどうなるんだろう？と感嘆されていた。
まあ、難しいというよりは教材の取り上げる内容が関大の授業と違って
あまりに「今の」話題過ぎるということだろう。
結局、誰も来ないので先生と一対一で読み進める羽目になった。
残り３０分となったところでＳＫさんがＹさんではなく以前このクラスで一緒
だった清家さんを連れて入ってきた。病院での検診が遅れたのだそうだ。
残った時間で清家さんも加わって３人が交代で読んだ。
平成３０年１０月１０日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
今日はメグさんが体調を崩して休んだため、アドリアナ先生と１時間半
一対一の厳しい授業となった。いつもだとメグさんが読んでいるうちに
次の文章に眼を通しておけるのだが、今日は先生のペースでどんどん
読み進めていくし、つど先生から臨機の質問が出るので気の休まる暇
がなかった。今日の一番の難関は次のところだった。
先週登場したAlexandre Parent-Duchâtelet (1790-1836) の売春婦
に関する研究、分析と思想は、法制者、研究者、作家や芸術家などの
売春婦に対する見方・考え方に多大の影響を与えた。先生はその
彼の思想の根幹の一部を紹介した。
Le catalogue des qualités que les réglementaristes
reconnaîtront unanimement aux prostituées a été établi
d'une manière presque définitive par Parent-Duchâtelet.
On se plaira ainsi, durant tout le siècle, à exalter la perma-
nence du sentiment religieux chez les filles éechues, à souligner
l'attachement qu'elle éprouvent à l'égard des petits enfants
ou bien encore à évoquer leur nostalgie de la campagne.
Chez elles, le sentiment de l'amour se manifeste par l'attach-
ment farouche dont elles font preuve à l'égard de leur 《amant
de coeur》 ou de leur maîtresse. Leur pudeur se traduit par
le refus de se déshabiller dans les locaux de la police ou devant
les autres femmes. Enfin, la marginalité suscite en elles un sens
profond de la solidarité et de la charité. Bref, autant de qualités
qui sont celles d'épouse honnêtes et de mères pieuses mais
dont le genre de vie abject que mènent les filles a gêné
l'épanouissement. Leur énumération conforte la vision
bourgeoise de la femme.
問題はこれに４つの質問が付いていた。
1. Trouvez un synonyme de "qualités"
2. Par qui ces qualités ont été reconnues ?
3. Quelles sont les "qualités" des prostituées ?
4. A quoi ressemblent les prostituées selon PDC ?
モイチの答えはとにかく "perfait !"とお褒めをいただいたが、、、
平成３０年１０月５日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
今日は４頁ぶんほど先まで予習をしておいたが、ＳＫさんもストーリー
が面白くなってきたので３頁先まで読んできた、と言っていた。
結局、今日進んだのは１頁半ほどだが、予習でいくつか見落として
いたことがあった。易しい文章だと思って筋だけ追っていくととんだ
間違いをする。気を引き締めなくちゃあ。
例えば、Elle enlève son corsage （彼女は肌着を脱ぐ）だが、ぼくは
何を思ったか「肌着を持ち上げる」と訳して先生に笑われた。
enlèver を enlever と取り違えたのだ。もうひとつ、
Elle va nourrir les animaux, elle trait les chèvres, puis elle les
conduit au bord de la rivière...
のところで、trait をつい traiter （扱う）と勘違いして訳に困り、「羊の
世話をする」とやってしまった。traire （乳を搾る）との取り違えである。
「おや？」と思ったときに辞書を引くことをサボった結果のミスである。
平成３０年１０月３日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
午前中、天気が良かったので中之島の国立国際美術館の「プーシキン
美術館展」に行った。１７世紀から２０世紀までのフランス風景画を集めた
ものだが、興味があったのでイヤホンガイドを借り、２時間たっぷり鑑賞
した。見終わってショップを覗いていたらフランス語クラスで一緒の摂子
さんにバッタリ会った。彼女がお土産にビスケット入りの１２角形の小箱
を買ったのをみてツラれて今日のクラス用に買った〈５００円）。
講義の前にアドリアナ先生に差し出したら、「それは良かった。私も行き
たいと思っているところだった」と興味津々で話題が盛り上がった。
今日の講義は先週の続きでフランスにおける売春規制の話。まず
先週読んだ規制についての復習から入って、先生が矢継ぎ早に二人に
質問を浴びせかけた。
平成３０年９月２８日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生
３人で Agota Kristof の作品、Le Grand Cahier の続きを読んだ。
主人公である９歳の双子の男の子たちは、父親が戦争に行って一向に
戻って来ないものだから、母親が養うのみ困って祖母の家に預けに
くるところである。どうやら、母親は祖母（実の母親）とは仲たがいして
いたらしく、祖母に結婚していたことも、子供たちのことも何も話して
いなかった。とにかく祖母は戦争のため物資不足の時期だから子供
たちにも仕事をさせる、母親の面倒は看ないという条件で受け入れる。
そのあと、祖母の住んでいる家とその環境、周囲の状況説明である。
それほど難しくはないが、ときどき見慣れない言い回しや省略語法が
出てくる。例えば、
・ Les chiennes mettent bas quatre ou cinq petits à la fois.
産み落とす
・ Tu n'es pas mariée, que je sache.
=autant que ・・する限り、のautant を省略。
・ tu peux déjà faire une croix dessus.
それの上に✕をつける（彼を死んだものと諦める）
・ Nous tirons la langue à notre Grand-Mère.
舌を出す（アカンベェをする）
平成３０年９月２６日（水）
フランス語フランス文学研究Ｂ アドリアナ先生
前期と同様、メグさんと一緒。引き続き Prostitution の問題を取り
上げるが、まず、売春の法的規制が１９世紀初めからどのように
進展していったか、を先生の準備された資料をもとに見て行った。
今日は新学期の初回というのにフランス語の講義をみっちり９０分
やったので少し疲れた。しかし、前期に比べると随分先生の説明が
分かりやすくなった。夏休み中に特段、売春問題を勉強した訳では
ないが、フランス語の聞き取りにようやく慣れてきたのだろうか？
そんな筈はないと思うが、、、、
平成３０年９月２１日（金）
フランス文学研究（２）Ｂ 友谷先生 秋学期初回
事務局（教職支援センター）に尋ねたら今期も院生が２人受講するとの
ことだったがのでＳさんとＳＫさんかと思ったら現れたのはＳＫさんと昨年度
秋学期にこのクラスで一緒にコルネイユを読んだＹさんの二人だった。
メンバーが変わったので先生、今期は何をされるのかと思ったら、メリメ
の『カルメン』でもやるか、と言いつつもあれは長すぎるから止めて、別に
ちょっと面白いのがあるからこれをやってみよう、と配られたのが、
ハンガリー人でスイスに移住した女性作家、Agota Kristof の作品、
Le Grand Cahier というものである。
今日は、冒頭の１０頁をコピーして渡され、すぐその場で３人に交代で
読みすすめることになったが、主人公が９歳の双子の男子という設定
なので文章がとても平易だった。
ということで来週から２頁ずつ読むことになった。